この、トレーニング研究会(以下トレ研)は、ひとり部で最初に発足した研究会である。

その発足動機は「強くなりたいから」であった。

これは孫悟空が強くなりたいと思う感情と似て非なるもので、

何も僕は誰かを倒したいから、誰かに勝ちたいから強くなろうと思ったわけではない。

僕が問題を感じたのは、今の僕があまりにも生物界でひ弱な存在であることだった。

まず、走りが遅い、あるいはすぐにバテる。

これでは追いかけられたら捕まってしまうのだ。

また、力が弱い。

これでは重いものを持ち上げることもできないし、いざという時に立ち向かうことはできない。

人類は進化の端緒で、爪を、牙を、体毛を、筋肉を捨て、とにかく脳みその進化にすべてをかけた。

これは進化的な博打であったというほかはない。

もし、脳みその進化が失敗に終わっていれば、とっくの昔に人類は滅びているだろう。

それほどまでに人類は生物界のヒエラルキーにおいて、その脳みその巨大さという1点で、なんとか頂点を保っているのだ。

パックス・ドンナ(人間の平和)は、それくらい、一見して盤石な、しかし実のところきわめて脆弱な基盤の上に成立しているというわけだ。

人類の「脳」という特権が、もし瓦解したら・・・・・・、人間の中でも貧弱な部類に位置する僕は、

到底誰も守れずに、新しく君臨する生物にとって食われてしまうだろう。

別段そこで自分が死んでしまうことに抵抗はないけれど、守りたい人を守れるくらいの力は持っていたい、僕はそう思った。

速く走れる。

長く走れる。

重いものを動かせる。

反応速度が速い。

高く跳べる、などなど。

基本的な生物としての能力を向上させるための研究会、それがこのトレ研なのである。

トレ研発足は、実のところひとり部よりも早い。

ひとり部設立は5/21だが、トレ研のそれは5/13だ。

5/13から6/3までのトレ研におけるエアロバイクの成果を一通り表にまとめたので載せておく。

エアロバイク 記録

今はまだ「自転車」という文明の利器を使えるという想定のもとのトレーニングだが、

ゆくゆくは、より速く、より長く、自分の足で走ることのできるトレーニングに移行する予定だ。