『図解でわかる最新栄養医学 うつは食べ物が原因だった!』(http://amzn.asia/iyD6czi)を読んだ。著者は新宿溝口クリニック院長・溝口徹さん。概要としてはうつ病だと診断されているものの中には、結構な数の『脳栄養不足』が隠れている」というもの。
本書で触れられている「脳栄養不足」は次の5つのタイプだ。
2.鉄欠乏
3.亜鉛欠乏
4.ビタミンB群欠乏
5.タンパク質欠乏
これを見てはじめに感じたのは「僕は完全に筋トレにうつ病から救われたのだ」ということだった。というのも筋トレをすると「筋肉を成長させたい」と考えるので、摂取する栄養についても凝り始める。タンパク質はとにかく充実させようとするし、ビタミンB群もミネラル(鉄や亜鉛も含む)も必要なので意識して摂取するようになる。僕の場合はどちらもサプリメントに大部分を頼っているけれど、それでも摂取しないのと比べれば大きな差があるだろう。
僕のうつ病の場合、食事に関しては大きく2つの問題があった。1つは「そもそも食べない」ということだった。うつ病の症状の1つに「味覚障害」があって、「味がしない」「砂利を噛むような感覚」などに悩まされる。これは根本的な栄養不足を招き、負のスパイラルを発生させていたはずだ(亜鉛不足は味覚障害に拍車をかける)。
もう1つの問題は「暴飲暴食」だ。頻繁に衝動に駆られて酒を飲み、同時にコンビニの高カロリーなパスタや、ファストフードなどを一緒に食べていた。過剰なアルコール摂取はビタミンB群と亜鉛の無駄な消費につながり、アルコールやパスタやファストフードに含まれる大量の糖質が低血糖症につながっていただろう。さらにこの時の食べ物には多くのトランス脂肪酸が含まれており、老化やガンなどのリスクも高めていたはずだ。
筋トレの本格化に伴って変動した食生活は、こうしたリスクを知らず知らずに大幅にカットしていたのである。いやあ、マジで筋トレ神ってる(流行語)。
話を進めよう。
2.鉄欠乏
3.亜鉛欠乏
4.ビタミンB群欠乏
5.タンパク質欠乏
「脳栄養不足の原因がこの5つ」というとかなり単純な話だが、読んでみると一から全てを取り入れるのには面倒だし、細かすぎる部分も多い。これを全て自分で管理するとなると、それだけでちょっと憂鬱になるくらい細かいのである。なのでもしうつ病患者や周囲の人が取り入れるのなら「まずはこれをやってみよう」という感じで、最初から完璧を目指さない方がいいと思う。
以下に僕が「これ取り入れてみよう」と思ったものをあげておく。
○脂質の品質を上げる
→植物油を加工してたマーガリンやショートニングなどのトランス脂肪酸を生活から締め出す。
→調理油に多いオメガ6系の脂質を減らす。
→オメガ6系の代用品としてシソ油や亜麻仁油などのオメガ3系を取り入れる。
○糖質の品質を上げる
低血糖症を引き起こし、自律神経への悪影響をもたらす高GI値食品をできるだけ食べない。
→具体的には白米・精製パン・麺類、そして砂糖。砂糖はマジでやばい。
→玄米・全粒粉パン・全粒麺などをメインとする。
○タンパク質の供給源を増やす
プロテインに加え、肉・豆腐・牛乳など、レパートリーを豊富にする。
→同じものから摂取し続けると「脳アレルギー」といって、特定の食品が脳に対して作用し、気分や思考に悪影響が出る。(アレルギーの基本は「摂取しすぎ」で起きるため)
○ビタミンB群の摂取量を強化する
→デスクワーカー、クリエイティブな仕事についている人間はビタミンB群を消費しやすい。
→実際本書についている「脳栄養不足」チェックリストの「ビタミンB群欠乏」に該当した。(他のタイプには該当しなかった)
→食品なら「卵」「牛乳」「豚肉」「小松菜」など。しかしこれらも同じものからの摂取を防ぐため、適宜サプリで摂取する。
本書にはほかにもGI値の細かい一覧や、運動の取り入れ方、鉄・亜鉛の及ぼす影響などについて、簡単に、しかし的確に図入りで解説されている。文章が苦手な人でも直感的に理解しやすいようになっているが、文章を読むだけでも十分理解はできるし、「あれなんだったっけ?」となった時の参照のしやすさも優れている。
僕の場合、もう随分うつ病の症状が改善
されているので「取り入れられるものだけ」としているが、症状が悪い人の場合は色々試してみるのもいいだろう。うつ病の原因は未だに「これだ!」というものが判明していない。治療法も確立しているというには少しお粗末である。ならば自分や患者の周囲ができることを1つずつ試してみるしかない。栄養療法はそのうちの有力な選択肢と言えるだろう。