マニキュアを始めた。髪を染めた。
マニキュアを始めた。髪を染めた。 僕は昔から「男」らしくなかった。 小さい頃、何も考えずに畳まれた服を上から順に着ていく兄の横で、僕は「あの服が着たい、あれじゃないと嫌だ」と駄々を捏ね、滅多に感情的にならない母を苛立たせた(らしい)。 トミカのミニカーやらLEGO、電車のおもちゃ…
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マニキュアを始めた。髪を染めた。 僕は昔から「男」らしくなかった。 小さい頃、何も考えずに畳まれた服を上から順に着ていく兄の横で、僕は「あの服が着たい、あれじゃないと嫌だ」と駄々を捏ね、滅多に感情的にならない母を苛立たせた(らしい)。 トミカのミニカーやらLEGO、電車のおもちゃ…
均整のとれたものが好きだ。 心の平静を保つために『ルーヴル美術館 収蔵絵画のすべて』を眺めたり、敬愛する写真家アンリ・カルティエ・ブレッソンの写真集を眺めたりするくらいには。 逆に言えば、スジの通らないこと、チグハグなことをみると、具合が悪くなる。イライラするし、呼吸が浅くなって…
僕の部屋は寒い 22℃と12℃。 なんの数字かといえば、僕の仕事部屋の天井付近の気温と床付近の気温です。 どうしてこんなことになるのか。それは我が家が築40年だか、50年だかのヴィンテージマンションで、僕が仕事をしている部屋はその中でも長いことリフォームされていないヴィンテージル…
「着ていて落ち着く服」 「着ていて楽しい服」 「着ていて気持ちが鼓舞される服」 服は色や形なんかでも分類されるけれど、着ている時の気持ちや着る理由によっても分類できると思う。 僕自身、最近は仕事をするときもきちんと好きな服を着るようにしていて、その日の気分に応じてBGMのように服…
「モノとしての確かさ」とは何かが知りたくて 「自分の手で一から織ることで、モノとしての確かさが生まれると思っていて……」 柔らかな物腰に、優しげな微笑をたたえて、その人は言った。 この投稿をInstagramで見る ブルーナボイン大阪(@brunaboinneosaka)がシェア…
久米繊維工業 「01トレーナー」 1935年創業、国産Tシャツメーカー久米繊維工業が作る、最もベーシックなスウェットシャツが「01トレーナー」です。 税抜4,300円という手頃な価格にも関わらず、数万円のハイプライスの超高品質スウェットシャツと比べても遜色のない品質を維持。オーバ…
憧れの人 子供の頃、憧れていたおじさんがいた。 父は昔から大晦日に、昔馴染みの友人数人を集めて、年越しの酒盛りをしていたのだが、彼もそのうちの一人だった。 髪を短くしている大人が大半の中、その人は色素の薄い茶色とも灰色とも言えない髪を長く伸ばしていて、高い鼻梁には引っ掛けるように…
文学のように服を「読む」ということ 服は文学によく似ている、と思う。 文学は「感性」と「論理」の境目を行ったり来たりする芸術の一つだ。 文学は感性的である、という点に反対意見のある人は少ないと思うが、文学は論理的であるという点に関しては「ん?」と違和感を感じる人も多いかもしれない…
1から2のものを作る。2から3のものを作る。これももちろんクリエイションだし、0から1のものを作るのは、もっとクリエイティビティが必要だ。 ただ、1番精神的にも肉体的にもタフネスが必要なのは、10ほどの蓄積があるものを、0まで遡り、「10まで蓄積があった」という事実を踏まえたうえ…
羽織って「いつ着るの」ってなりがち 前にボタンやジップが付いていない、つまり前が閉まらない羽織系の服って、正直「いつ着るの?」って思うことありませんか。 9月とかのまだちょっと暑いときに羽織るには暑いし、無理して羽織るとニット素材のものなんかは洗濯大変だし。 かといって11月〜2…